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カバラ崎先生講義記録第6回

カバラ崎先生講義記録第20回
『老いという快楽〜『衰え』の現象学的再解釈をめぐって』
ミョンモー国立福祉学院医学部特別養護老人施設『フロントラインの楽園』にて講演

(爆発)(爆撃)(銃撃)
 …ああ。今のはずいぶんと近かったですね。危ない危ない。
 ええ。皆さん。本日はお招きいただきありがとうございます。
 講演先の名前を聞いて少々いやな予感がいたしましたが、案の定こんな物騒な交戦地域に…いや失礼、こんな臨場感あふれる戦場にやってくることができ、光栄の至りです。
 こちらの病棟は、ベッドに空きがないほど盛況なようで。なによりです。
 この国の年金制度はよくわかりませんが、さぞや病院は大儲け…いや失礼。
 あ。老人病棟と聞いておりましたので、ベッドの皆さんはご老人ばかりかと思っておりましたが、そちらの全身包帯の方、どうやらお若いようで。
 ほう。ティーンエイジャーですか。はあ。なるほど。野戦病院の手に余る方々もこちらにいらっしゃるわけですね。さすがフロントライン。
 しかし、フロントラインに養護老人施設をつくるとは、こちらのお国もずいぶんとあざとい事をなさる。ああ。これ以上もの申すといくら招聘された身とはいえ、当局に拘束される可能性がございますので、本題に入らせていただきます。

 はい。そこの方。いいえ。あなたじゃありません。左腕がない方のあなた。何か。
 え。口上はいいから一曲歌え。 
…ああ。すみません。慰問に来たわけじゃあないんです。私は。
 講演に来たんです。すみません。戦況芳しくない折に、こんな堅い話をすることになって。




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