札幌インタビューマガジン   SIM

vol.4 表紙

各コンテンツ紹介

インタビュー

tamas

シリーズ

Our theater 僕らの映画館

short story [ PICNICAMERA ]

カバラ崎先生講演記録

レポート

OLD企画 from N43゜VOLCANO!!

キモカフェ「ブライス×着物」展

レビュー

SIM映画レビュー

 

プレゼント

スタッフ

カバラ崎先生講義記録

カバラ崎先生講義記録『『欠損と充足』〜原始信仰の再評価をめぐって』

『欠損と充足』〜原始信仰の再評価をめぐって』
青森県立恐山大学降霊学部イタコ科賽の河原講堂にて講演

ええ、本日は本州最北端の霊場で講演する機会を与えていただき、まことにありがとうございます。

ここにいらっしゃる学生さんは、みなさんイタコの卵ということで。私などとは比べ物にならないくらい多様で豊かな世界に生きていらっしゃることでしょう。…それにしてもまたずいぶんとたくさん集まっていただいて。こんな山奥なのに。

中にはわざわざ講義を聞いてくださるためにここに忍び込んだ幽霊学生もいらっしゃるのかとも思いますが(笑)、どうか気を楽にお聞きください。

先ほどの略歴にもありましたように私は美容整形を専門としております。形成外科とも申しますね。そんなわけですから、私もたまさか学長をつとめる大学の付属病院でメスをとります。

美容整形は、ある種医学と拮抗する側面を持っております。本来、医学は病態の改善を目的とします。それはメスをいれ、肉体を変形させる外科的処置においても、当然ですが同様です。つまり、『あるべき姿』が存在しており、そこにたどり着く、または近づくべく肉体を『修正』もしくは『矯正』していく。これが外科的処置の前提です。

しかし、美容整形にはそういった『あるべき姿』がない。時代が作り出した『あるべき姿』はあるにしても、個人によってその『姿』は解釈される以上、評価の軸は極めて相対的であるといわざるを得ません。

病態を前にした『外科的処置』が、いわば頂上を目指す登山なのだとしたら、美容整形における『外科的処置』は、広大な価値基準の砂浜を放射状に進んでいく、潮干狩りのようなものといえるでしょう。



次のページへ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | vol.4表紙へ